原一男監督ブログ「Docu×Docu ドキュメンタリーという生き方」

10/8 原一男監修 長岡野亜監督作品『結い魂』(ゆいごん) 先行プレミア上映会開催! 「ひとつだけ言い遺したいことがある」 

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● スペイン「マドリード」へ D

今日は、いや、今日も、というべきか、オフである。せっかく自由にできる時間があるのだから、さて何に使おうか? あれこれ思案して、実は、昨日、「LA CASA ENCENDIDA」の屋上から、はるかロングに小高い丘が見えたのだ。あ、行ってみたいなあ、と思った。よし、行こうと思い決め、どれだけ時間がかかるか、聞いてみた。とても無理だ、と呆れられた。じゃあ、仕方ない。無理のないところで、とにかく歩きたいんだ、と言うと、「カサ・デ・カンポ」という名前の公園を勧められた。


地図でチェック。それほど遠くない。お昼頃に出発。陽射しが強烈。眩しい。日本でいうと真夏っていう感じ。だが乾燥しているせいで、ベターっという暑さでないのが、楽。

この強烈な陽射しについて思いを巡らす。日中、外にいて、家の中に入ると、まだ電気のない時代、さぞ暗く感じただろう。暗いからこそ、家内部の高い処の窓から入り込む光が、いっそう強烈に思えただろうと思うのだ。プラド美術館で見た、16世紀、17世紀…とまだ電気で室内を明るく照らすという以前の時代の絵を見ると、みんな暗いし、だからこそ、その光の当たり具合をものすごく意識して、その絵画世界を構築してあるんだろう。一条の光によって、世界がいかにドラマチックに見えるか、エロチックにみえるか、ということを。

スペインの街は、といっても全てを歩いたわけではないが、石の街なんだと実感する。建物はもちろん、道路、とりわけ、歩道が石造り、見ている分には素敵だなあ、と思えるが実際歩くと、かなり疲れる。東京も今は、コンクリート、セメント、もちろん石もあるが、スペインの石畳は、凸凹が多いんだわ。これが、疲れる。

マドリッドの街は、大きな道路と別の大きな道路の中間に、まさに網の目のように細い道が縦横無尽に入り組んでる。我々異国のものには、建物自体が同じように見えて、あれ、この道、歩いたことがあったっけ?と、迷ってしまう。京都のように碁盤の目のようだったら、覚えやすいかもしれないが、斜め状なので、方向感覚が狂ってしまうのだ。

さらに、広場が、その大きさの大小は様々だけれど、無数にあって、この広場には、4差路どころか、6差路、7差路があって、コレがストレンジャーには、方向感覚を狂わす原因になってると思う。

何でこんなふうに街づくりをしたんだろう? と思いを巡らすが、敵の侵入の際、やはり迷宮のようにつくったほうが、攻撃から守りやすい、と考えたのかと推量するが、ほんとのところはわからない。

覚えにくいのは確かだが、歩いていて、面白い、とは思う。唐突に、あ、こんなオモロイ建物があるんだ、とか、裏通りにジャズの店があったり、とか、風景が立体的に見えたりすると、思わずカメラをとりだしてシャッターを切る。一番多いのは、当然だが、レストラン、ついでバーかな。

マドリッドは小高い丘陵地に作られたとのことで、坂道が実に多い。これじゃあ、小林にとっては、ものすごく歩きにくい。昨日から一人になり、昨日、「LA CASA ENCENDIDA」に行くときは、歩いていきましょう、ということで所要時間15分で着いた。

プラド美術館も、地図でもう一度じっくりみると15分でいけるだろうスペイン広場も、同じくらいでいけてしまう。

さて、そうこうしながら小一時間、歩いている川を渡り、そこに「カサ・デ・カンポ」は、あった。これがもうメチャメチャ広いんだわ。
上半身裸、筋肉ムキムキのオジサンがジョギングを、マウンテンバイクが疾走し、老夫婦が散歩をし、中年のオジサンが犬を遊ばせ、まあ、思い思いで楽しんでる。
東京には、イヤ、日本には、こんな広い都市近くの公園ってないよなあ、とトボトボ、ウオーキングを楽しんできたストレンジャーの私でした。
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